●紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
「警告・禁忌を含む使用上の注意」等については添付文書を参照ください。
●DaTViewによる画像解析は、「核医学画像解析ソフトウェア medi+FALCON」†を使用することで実施可能です。(† 承認番号: 301ADBZX00045000)
レビー小体型認知症(DLB)とアルツハイマー型認知症(AD)の鑑別
主 訴 |
見当識障害、振戦 |
現 病 歴 |
X-2年 : 同じ話を繰り返し、聞き返しが多くなった。
X-1年 : 骨折で入院後、見当識障害が出現。認知症の精査のため、紹介受診。診察時に振戦を認めるも、幻視などを疑うエピソードは認められなかった。来院時のMMSE22/30点(遅延再生0/3)、HDS-R 15/30点(遅延再生1/6)であった。
X年 : DLBの診断のため、DaTSCANを施行した。 |
治療・経過 |
治療薬ガランタミン2錠(24mg)の内服を継続している。 |
ダットスキャン静注 症例集 資料がダウンロード可能です。
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T1強調画像では海馬の萎縮は描写されなかった。
VSRADでのVOI内萎縮度(Z-score)は0.55でほとんどみられなかったが、関心領域以外の帯状回後部から楔前部の萎縮が描出されている。
●本資材中のVSRAD表記はVSRAD文献発表時の表記を使用しております。 現在は医療機器承認を受け名称表記が変更されています。 |
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頭頂葉の低下に加え、右後頭葉内側の低下が認められた。
両側の線条体の集積は明瞭で形態異常も認められなかった。このためDLBの可能性は低いと考えられた。
■まとめ
臨床症状や神経心理検査などからADを疑ったが、MRIで海馬の萎縮は無く、脳血流SPECTで右後頭葉内側の集積低下がみられ、DLBの合併の可能性もあった。DaTSCANは正常集積であり、DLBの可能性は低いと考えられた。