●紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
「警告・禁忌を含む使用上の注意」等については添付文書を参照ください。
●DaTViewによる画像解析は、「核医学画像解析ソフトウェア medi+FALCON」†を使用することで実施可能です。(† 承認番号: 301ADBZX00045000)
多系統萎縮症(Multiple System Atrophy, MSA-C)
主 訴 |
ふらつき |
現 病 歴 |
X年3月 : 歩行障害、ふらつきを自覚。 |
現 症 |
明らかな脳神経麻痺なし、構音障害なし、明らかな眼振なし、著明な体幹失調あり。 |
治療・経過 |
多系統萎縮症(MSA-C)と診断し、タルチレリンを服用し経過観察中。 |
小脳・脳幹萎縮。橋十字サインがみられる。
Early画像におけるH/Mは2.31、Delayed画像におけるH/Mは2.93であり、Washout Rateは15.48%と、心筋への取り込み低下はみられなかった。
視覚的には右優位に線条体での集積低下を認める。
■まとめ
臨床的にパーキンソニズムを認めない MSA-C症例で線条体集積低下を認めた。小脳失調の鑑別においては臨床上有益な情報をもたらした。 DaTSCANによりその病態が良くわかった症例である。
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。