
DaTViewによる画像解析は、核医学画像解析ソフトウェアmedi+FALCONを使用する事で実施可能です。
パーキンソン病(振戦優位型)
主 訴
現 病 歴 |
右上肢の静止時振戦
X-4年10月 : 初診時、右上肢に中等度の静止時振戦を認めたが、筋強剛や運動緩慢は目立たなかった。臨床症状から振戦優位型のパーキンソン病(PD)と診断し、抗コリン剤投与が開始され振戦は軽快した。
X-2年 : 秋頃から右半身に筋強剛・運動緩慢も認めるようになり、ドパミン受容体刺激薬が追加され症状は軽快した。経過中、何度か心臓交感神経シンチグラフィ※を施行したが集積低下は認めなかった。
X年 : DaTSCANを施行した。 |
SBRは使用機種、コリメーター、画像再構成法等によって変動します。
DaTSCANでは後方優位、若干左側優位に両側線条体の集積低下を認め、線条体集積はドット状であった。
黒質線条体ドパミン神経変性を呈する疾患が疑われる所見であった。
(X-2年12月)
Early H/M比 2.72
Delayed H/M比 2.64
Washout Rate 34.3%
■まとめ
PDの臨床症状は非常に多様性に富み、振戦優位型と姿勢反射障害優位型に分ける考え方がある。
本症例は比較的若年発祥の振戦優位型のPDであった。心臓交感神経シンチグラフィ※では集積低下の所見は明らかではなかった。DaTSCANでは黒質線条体ドパミン神経変性が示唆された。
※効能効果外