ダットスキャン静注 症例集2

ダットスキャン®静注 症例集2の作成にあたり

ドパミントランスポーターイメージング用SPECT製剤「ダットスキャン®静注(以下、DaTSCAN)」の発売から約2年が経過した。DaTSCANは、既存のX線CT、MRI、脳血流シンチグラフィ(以下、脳血流SPECT)、MIBG心筋シンチグラフィ(以下、MIBG心筋シンチ)等とは全く異なる病態情報が得られ、本剤の導入により短期間でパーキンソン症候群やレビー小体型認知症の診療体系が大きく変化したように思われる。

一方、DaTSCANを用いた症例数がまだ限られた中で、画像読影や診療で難渋されている臨床家が少なくないとの声を踏まえ、昨年3月に『ダットスキャン®静注 症例集(初版)』を発刊した。その結果、予想以上に多くの反響を頂くとともに、更なる診療・読影スキル向上のために追加の症例集作成を求める要望が挙がっていた。

そこでこの度、新たに9施設の先生方にご協力を頂き、『ダットスキャン®静注 症例集2(以下、本書)』を発刊することとなった。本書では初版で紹介できなかった臨床的シナリオの症例を加えるとともに、レビー小体型認知症の症例も追加し、精神・神経変性疾患の診療においてDaTSCANの実施意義を明確化した形で、その臨床的意義についてまとめたものである。

本書が初版と同様、神経内科、精神科、脳神経外科、放射線科をはじめとする先生方にとって、日常の診療や読影でお困りの点を少しでも解消することに役立ち、患者さんやそのご家族にとって、より良い治療を受ける契機となることを心から願っている。

2016年3月
監修 : 石井賢二先生
東京都健康長寿医療センター研究所 神経画像研究チーム

  • ● 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
    「警告・禁忌等を含む使用上の注意」等については添付文書をご参照ください。
  • ● DaTView/3D-SSPによる画像解析は、株式会社AZEの「AZE VirtualPlace隼」を使用することで実施可能です。
  • ● DaTSCANの定量的指標であるSBR(Specific Binding Ratio)は使用機種、コリメータ、画像再構成法等によって異なりますので、その解釈には十分ご注意ください。
CONTENTS

早期パーキンソン病

国立病院機構宮城病院 神経内科 久永 欣哉先生

本態性振戦とパーキンソン病の合併

大阪赤十字病院 神経内科 高橋 牧郎先生

GBA遺伝子変異ヘテロキャリア・パーキンソン病

国立病院機構宇多野病院 神経内科 大江田 知子先生、上原 尚子先生 放射線科 上田 道夫先生

DaTSCANによりSWEDDsと診断した症例

国立精神・神経医療研究センター 神経内科 向井 洋平先生、村田 美穂先生

薬剤性パーキンソニズムとPD/DLBの鑑別が必要であった症例

釧路赤十字病院 精神科 百町 健吾先生、姫野 大作先生、早坂 郁先生

特発性正常圧水頭症(iNPH)とレビー小体型認知症(DLB)の合併

順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター PET/CT認知症研究センター 井関 栄三先生


*本資料にはMIBG効能外の内容を含みますが、使用を推奨するものではありません。