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かかりつけ医のための認知症診療Q&A
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レビー小体型認知症 編
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専門医は、レビー小体型認知症とアルツハイマー病をどのように鑑別しているのですか?
臨床像から両者を鑑別するポイントを下表に示しました。
レビー小体型認知症
アルツハイマー病
川畑信也:事例から学ぶアルツハイマー病診療,中外医学社,2006, 表20を再掲
男性により多い
性別
女性により多い
物忘れ以外に精神症状(幻視 妄想)
パーキンソン症状
初発症状
物忘れ
時や場所に対する認識が混乱
階段状または緩徐
発病様式
緩徐、知らない間に
パーキンソン症状(動作緩慢 筋強剛)
局所神経症状
末期にならないと出現しない
早期から障害されることがある
転倒しやすい(繰り返す転倒)
歩行
末期に至るまで正常
しばしばみられる 覚醒後に不良
認知機能の動揺性
あまり目立たない
比較的進行が速い
臨床経過
緩徐に進行・悪化
しばしばみられる
(症状の悪化、時に致死的)
抗精神病薬への過敏性
みられない
より著効することが多い
ドネペジルの有効性
あり
有効なことが多い(ときに悪化)
抗パーキンソン薬
無効
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