123I-IMP/123I-ioflupane認知症 症例アトラスシリーズ レビー小体型認知症  AD → Possible DLB → Probable DLB 幻視/ドパミントランスポーターの低下 MMSE 11点 順天堂大学医学部附属順天堂医院 順天堂大学医学部附属順天堂医院 認知症診断・予防・治療学講座 先任准教授 本井 ゆみ子先生 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。3D-SSP/ZSAM/DaTViewによる画像解析は株式会社AZEのAZE VirtualPlace 隼を使用することで実施可能です。

幻視/ドパミントランスポーターの低下

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症例の背景
X-2年 慢性硬膜下血腫の手術
X-1年頃 もの忘れ
X年4月 当科受診。緑内障のため両眼とも、指数弁であった。
振戦・固縮はなく、軽度の動作緩慢で介助歩行。
MMSE:20/30点、アルツハイマー型認知症(AD)を疑い、ドネペジルの投与を開始する。
X+2年10月 易怒性が亢進。
MMSE:11/30点
脳血流SPECT検査実施。側頭頭頂葉および後頭葉に血流低下を認める。
X+3年1月 尿失禁と夕暮れ症候群が出現し、夕方になるとパニックになる。
X+4年1月 「人がいる」との幻視と、嫉妬妄想が出現。
X+4年12月 123I-ioflupane SPECT検査を実施、線条体への集積低下を認めた。
X線CT

 

画像所見

右側頭葉の軽度萎縮を認める。前大脳動脈と中大脳動脈の分水嶺領域にPVLを認めるが年齢相応の変化と考える。

 
123I-IMP脳血流SPECT

Original 画像
Original 画像

3D-SSP解析画像(血流画像/Z-score画像)
3D-SSP解析画像(血流画像/Z-score画像)

画像所見

血流画像およびZ-score画像で、両側頭頂側頭葉と、後頭葉の血流低下を認め、レビー小体型認知症が疑われる血流低下パターンである。

 
123I-ioflupane SPECT

Original 画像
Original 画像

DaTView結果画像
DaTView結果画像

※SBRは使用機種、コリメータ、画像再構成法等によって変動します。

画像所見

視覚的には左被殻への集積が低下している。SBRから両側線条体への集積低下が確認された。

 
まとめ

アルツハイマー型認知症を疑って経過を見ていた症例である。X+2年の脳血流SPECTではDLBを疑わせる血流低下パターンを認めたが、この時点ではDLBの中核的特徴や示唆的特徴を認めなかった。
その後、X+4年1月に「人がいる」という幻視が出現したが、緑内障で視力が低下しており「シャルルボネ症候群」としての幻視も考えられた。しかし、123I-ioflupane SPECT検査で線条体への集積低下を認めDLBによる幻視と判断し、123I-ioflupane SPECT検査の結果と合わせてprobable DLBの診断となった。

SPECT 収集・再構成条件
  123I-IMP 123I-ioflupane
機種名 東芝 GCA9300A シーメンスSymbia T16
データ処理装置 GMS5500 e.soft
使用コリメータ LESHR‐fan(N1) LMEGP
投与量 222MBq 167MBq
撮像開始時間 投与 20分後 投与 210分後
収集モード Continuous Continuous
Angular step 4度/step 4度/step
Step数 30 45
収集時間 20min(2.5min×8) 25min(2.5min×10)
収集拡大率 1 1.45
マトリックスサイズ 128×128 128×128
ピクセルサイズ 1.72mm 3.3mm
スライス厚 3.44mm 3.3mm
前処理フィルタ Butterworth Gaussian FWHM 7mm
再構成フィルタ ramp  
Order 8  
Cut off周波数 0.10 cycles/pixel  
画像再構成法 FBP Flash 3D(Iteration:8 Subset:6)
減弱補正 あり(方法:Chang法 μ=0.10cm-1) なし
散乱線補正 TEW なし