認知症診療に活かす 脳血流SPECT検査ページへのバナー
  • 「警告・禁忌等を含む使用上の注意」等については添付文書 ご参照ください。
  • 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
  • 3D-SSP_Z-Graphによる画像解析は、「核医学画像解析ソフトウェア medi+FALCON」を使用することで実施可能です。(※認証番号:301ADBZX00045000)
  • 本コンテンツで使用している画像の提供元(一部を除く):社会医療法人 共愛会 戸畑共立病院
  • 本コンテンツで紹介している症例の提供元:医療法人 藤誠会 後藤クリニック
  • 本コンテンツ中のVSRAD表記はVSRAD文献発表時の表記を使用しております。現在は医療機器承認を受け名称表記が変更されています。

医療連携を利用した画像検査

連携施設からの画像検査の読影レポート例 (Case1の症例)

-提示画像は、画像検査結果の一部を抜粋したものです-

脳血流SPECT
Originalの断層画像と画像解析(3D-SSP解析)

パーヒューザミン注スペクト画像。横断断層像、矢状断層像、3D-SSP解析 Z-score画像

 

【所見】

SPECT画像を参照すると側頭葉下方よりの血流が相対的に軽度低下しており、左側でやや目立ちます。その他の領域の脳血流分布はほぼ正常に保たれていると思われ、明らかな血流低下~欠損や血流の左右差は指摘できません。
3D-SSP画像を参照すると両側頭頂葉の不均一な軽度血流低下は見られます。また後部帯状回から楔前部の血流も不均一に軽度低下しています。一方後頭葉の血流は良好に保たれています。以上よりアルツハイマー型認知症を示唆する所見と考えますが、総合的に判断してください。

【診断】

アルツハイマー型認知症を示唆する血流分布。

MRI検査
Originalの断層画像と画像解析(VSRAD)

FLAIR画像、T1強調像、VSRAD、VSRADadvance 解析結果レポート

 

【所見】

前回MRIと比較すると、両側の扁桃体や海馬に軽度の萎縮が疑われ、前回からわずかに進行しています。VSRADのZ-scoreは1.84です。認知症であればアルツハイマー型の可能性あり。大脳白質のT2延長域がわずかに拡大しています。

【診断】

側頭葉内側にわずかな萎縮あり。

読影医の所見と合わせて画像解析の結果も添付されるため、血流低下部位やその程度の確認が容易で、患者家族や介護者への説明にも利用しています。