【脳の検査】脳血流シンチグラフィを受けるにあたって

核医学検査の手引き 脳血流シンチグラフィーを受けるにあたって  脳の状態や働きを詳しく調べます。

  監修 日本脳神経核医学研究会

脳血流シンチグラフィとは?
なにがわかるのですか?

脳は、血流により運ばれたブドウ糖や酸素を使って活動しており、正常に機能するためには充分な血流が必要です。多くの脳の病気は、血流の異常を伴っています。脳血流シンチグラフィは脳血流のわずかな変化を見つけるための検査です。脳梗塞、てんかん、認知症などの病気の診断に非常に有効です。

            脳血流シンチグラフィ正常例と疾患例
どうやって調べるのですか?

血流によって脳に運ばれ、脳に取り込まれる放射性医薬品を注射します。このくすりには、 放射線をだすラジオアイソトープ(RI)という”しるし"がついています。脳に取り込まれたくすりから出る放射線を特殊なカメラで撮影します。血流の多い部位は取り込みが高く、血流の少ない部位は取り込みが低く写ります。

               RIを脳に取り込むイラスト
放射線の影響はありませんか?

核医学検査1回あたりの被ばく線量は0.5~20mSv程度で、X線検査やCT検査でうける被ばく線量と同程度と考えられます。 検査の目的により投与する検査薬の量は異なりますが、投与量は微量なため、副作用はまれです。

 

放射線の影響の図