密封小線源療法ってどんな治療法? 監修:群馬大学名誉教授 山中 英壽 先生

密封小線源療法とは?

「密封小線源療法」はどんな治療法ですか?

密封小線源(シード線源)

放射線を出す小さな線源(カプセル)を前立腺内に挿入して埋め込み、前立腺の内部から放射線を照射する治療法です。線源にはヨウ素125という放射性同位元素が密封されています。
埋め込む数は50個〜100個程度で患者さんによって異なります。埋め込む位置は、あらかじめコンピュータを用いて、尿道や直腸などの他の臓器への影響が最小で治療効果が高い場所を選びます。
線源から放出される放射線は徐々に減少し、1年くらいでなくなります。カプセルは永久に前立腺に残りますが、問題はありません。

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密封小線源療法の図解

「密封小線源療法」はどのような場合に適しているのですか?

【前立腺限局がん】がんが前立腺内部のみにとどまっている状態

密封小線源療法は、直腸診や画像診断などでがんが前立腺内に限局していると診断された病期ステージBとよばれる前立腺がんがよい適応となります。前立腺の外へ少し広がっている状態でも外照射療法やホルモン療法を併用しながら行われます。直腸診や画像診断などで限局していると判断される場合でも、PSAの値が高かったり、がんの悪性度が高いハイリスクと呼ばれる前立腺がんの場合は、病巣の進展が予測されるので、外照射療法を併用し、さらにはホルモン療法を加えながら治療が行われます。

さらに知りたい方へ
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「密封小線源療法」の特徴を教えてください。

放射線を前立腺内に集中して照射する治療法であるため大きな効果が期待できます。周りの尿道や直腸への影響も少ない治療法です。また、治療後の性機能も手術に比べ維持できると言われています。

長所
  • 治療そのものは2時間程度ですむため、患者さんの身体的負担や治療のリスクが少ない。
  • 入院期間も4日間程度で短く、すぐに社会復帰が可能。
  • 治療効果は手術や外照射療法と同程度。
  • 性機能障害や尿失禁などの副作用が手術に比べて少ない。
短所
  • ヨウ素125の半減期の関係から体内で照射される期間が長いため、尿路症状(主に、排尿困難、頻尿、切迫感、少ないですが排尿痛、尿失禁、血尿)などが長引く(6-8ヵ月)場合がある。
  • ヨウ素125のエネルギーが低いため術者や介護者への影響は少ないが、一定期間は周りへの配慮が必要になる。

「密封小線源療法」はどこで受けられるのですか?

小線源療法を導入している医療機関を探すをご参照ください。