密封小線源療法ってどんな治療法?ヘッダ

密封小線源療法を受けられた後について

密封小線源療法後の注意点はありますか?

密封小線源療法は尿失禁や性機能障害の合併症が起こりにくく、治療後の生活の質がいいと言われています。しかし、放射線治療後の特色として治療後早期に起こる障害と1-2年後に起こる晩期障害があり、密封小線源療法でも同様です。密封小線源療法後の早期の障害で最も多いものは排尿障害です。大抵は、排尿困難、頻尿、切迫感などであり、少ないですが排尿痛、尿失禁、血尿などの症状があらわれることもあります。晩期に起こる障害として直腸障害があり、肛門出血や肛門痛がまれにおこります。いずれの場合にも主治医の先生とよく相談されることをおすすめします。

退院後、密封小線源(シード線源)が排泄されることは極めてまれですが、排泄されても気にすることはありません。
 

治療後1年間、線源が体内にあることを記した治療者カードを所持・携帯します。医師から手渡された治療者カードは1年間携帯してください。
また、治療後1年以内は医師から指導される注意事項を守る必要があります。 退院後の生活指導がありますので必ず守ってください。医師からの説明を受ける際にはご家族の方も一緒に話を聞くことでより一層理解が深まります。

ヨウ素125線源永久挿入による小線源療法治療者カードのイメージ

家族への放射線の影響が心配ですが・・・。

密封小線源'(シード線源)からの放射線は、ほとんどが前立腺内で吸収され、体外に放出されるものは微量です。そのため周囲の方々が受ける影響は非常に低いものです。普通に日常生活を送れますが、念のため一定期間は周囲に配慮する必要があります。
なお、周囲の方への影響の程度は、例えばこの治療を受けた方とご家族が1m離れた所で、1回1時間の食事を1日3回1年間毎日繰り返した場合、胸のレントゲン写真を1枚撮る場合の放射線の影響と同程度です。

日常生活における放射線被爆の例