VSBONE BSI Ver.3.0 99mTc-HMDPによるBSI算出ソフトウェア

 

  • 医薬品にかかる「警告・禁忌等を含む使用上の注意」ならびに医療機器にかかる「使用上の注意」等の最新の情報は電子化された添付文書等をご参照ください。
  • 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
  • 本コンテンツにて紹介の画像解析は「核医学画像解析ソフトウェア VSBONE BSI」を使用する事で実施可能です。
    (※認証番号:301ADBZX00029000)
  • 本コンテンツで使用している画像提供元:大阪公立大学医学部附属病院 河邉 讓治 先生
  • 本コンテンツで解析・表示している画像は個人情報保護のため、仮の年齢になっています。
  • 解析結果を必ず目視し、問題が無いことを確認したうえでご利用ください。

 

VSBONE BSI Ver.3.0 Handbook
99mTc-HMDPによるBSI算出ソフトウェア

VSBONE BSIの概要
 VSBONE BSIとは >>

Bone Scan Index(BSI)は米国Memorial Sloan Kettering Cancer Centerによって提言された全身骨格に対する骨転移腫瘍領域の構成比を百分率で表した指標です1)

VSBONE BSIは骨シンチ全身像において骨格の解剖構造を認識し、膀胱等を除いた高集積部位(ホットスポット)の設定を行い、BSIを算出します。

VSBONE BSIは、2つのプログラムから構成されています。
VSBONE
ディープラーニングを用いたニューラルネットワーク(学習済みモデル)を使用し、骨格の解剖構造認識とホットスポットの設定を行います2)
VSBONE View
VSBONEの処理結果から、ホットスポットの編集やBSIの算出、結果画像の保存を行います。
1)J Nucl Med 1997; 38: 1401-1406
2)Int JCARS 15: 389-400; 2020
VSBONE BSIの特徴
学習データセットを追加し再学習した新たなニューラルネットワークを搭載

学習データセットを追加し再学習した新たなニューラルネットワークを搭載

女性957例を含む、計1,353例の新たな学習データセットを追加しました。

 

骨格の解剖構造認識には、男女の学習データセットをすべて用いて学習し直したニューラルネットワーク(学習済みモデル)を用意しました。

ホットスポットの設定には、学習データセットを男女に分けて学習し直した2つのニューラルネットワーク(学習済みモデル)を用意しました。

学習データセット Ver.3.0 Ver.2.1(旧バージョン) Ver.1.1(旧バージョン)
骨格解剖構造認識 男性+女性 2,387例 男性 1,034例 男性 246例
ホットスポット設定 男性 1,430例 男性 1,032例 男性 896例
女性 957例
学習データセット Ver.3.0
骨格解剖構造認識 男性+女性 2,387例
ホットスポット設定 男性 1,430例
女性 9,57例
学習データセット Ver.2.1
(旧バージョン)
Ver.1.1
(旧バージョン)
骨格解剖構造認識 男性 1,034例 男性 246例
ホットスポット設定 男性 1,032例 男性 896例

*男性は前立腺癌データ、女性は乳癌データ

ΔBSIの表示

ΔBSIの表示

最新検査から得られたBSIと直近検査から得られたBSIの差分を表示します(オプション設定)。

ガンマカメラシステムによる画像処理の影響を軽減(Defilter機能)

ガンマカメラシステムによる画像処理の影響を軽減(Defilter機能)

Clarity2D(GE社)またはPlanar Processing(SIEMENS社)が解析結果に及ぼす影響を軽減します(オプション設定)。

 
Defilter機能による解析例

 

 

原画像

 

BSI:3.19 HS:14

現画像

 

 

 

Clarity2D処理画像

 

BSI:4.28 HS:22

Clarity2D処理画像

 

やじるし

Clarity2D処理画像+Defilter機能ON
BSI:3.28 HS:15

Clarity2D処理画像+Defilter機能

症例提供/監修:筑波大学 医学医療系臨床医学域 放射線診断・IVR学 教授 中島 崇仁 先生

監修医コメント
原画像とClarity2D処理された画像の解析結果を比較すると、Clarity2D処理の影響により ホットスポットの面積や数が過大評価された。Defilter機能を用いた場合、その影響が軽減され、原画像に近い解析結果が得られた。
VSBONE BSIの処理フロー
 VSBONE BSIの処理フロー
VSBONE BSIの処理フロー

症例提供:大阪公立大学医学部附属病院 河邉 讓治 先生

 

全身骨シンチデータ3)を選択

全身骨シンチデータ*1を選択

複数の検査を一括で処理できます。
やじるし緑大
Defilter機能

オプション設定により、Clarity2D(GE社)またはPlanar Processing(SIEMENS社)が解析結果に及ぼす影響を軽減します4)

やじるし緑小

解析緑の円

やじるし緑小
VSBONE BSI処理
やじるしピンク小

表示桃色の円

やじるしピンク大
結果を保存

画像

症例提供:大阪公立大学医学部附属病院 河邉 讓治 先生

3)前面・後面像の全身骨シンチデータ(DICOMフォーマット)
4)本機能は、標準パラメータで画像処理を施した骨シンチグラムを対象に設計・評価しています。
VSBONE BSIの機能
骨シンチ全身像のBSI算出(機能評価の数値化)

骨シンチ全身像のBSI算出(機能評価の数値化)

骨格の解剖構造認識と高集積部位(ホットスポット)の設定を行い、BSIおよびHS(n)5)を算出します。

 

画像表示機能(視覚的な情報の提供)

画像表示機能(視覚的な情報の提供)

表示スケール(濃度・大きさ・位置)の正規化、高濃度スケールの表示、膀胱等の生理的集積を除いた高集積部位(ホットスポット)の設定および注目度の初期値の付与を行います。

 

時系列表示(経時変化よる客観的な評価)

時系列表示(経時変化よる客観的な評価)

検査結果および解析結果を一覧表示することができ、経時的な変化を評価することが可能です。

 

解析結果の一覧表示

表示スケールを正規化した画像(検査・解析)とBSI、HS(n)の一覧を表示することができます。(前面像・後面像とも最大10検査まで)

解析結果の一覧表示

症例提供:大阪公立大学医学部附属病院 河邉 讓治 先生

5)HS(n):注目度の高い高集積部位(ホットスポット)の数
使用上の注意
VSBONE BSIの解析対象について
  • VSBONE BSIは、成人の骨シンチ全身像を解析対象としています。
  • 小児の場合、骨端軟骨への薬剤の集積や全身の骨重量比など、成人と相違があるため、正しいBSIが算出できません。
  • 頭頂から足先まで仰臥位で撮像されており、前面像と後面像が対になった画像データの解析を前提としているため、下記のような画像が入力された場合、正しく解析できません。
    ・ 前面像と後面像が対になっていない画像
    ・ 前面像と後面像が視野内の患者位置と異なる画像
    ・ 全身を撮像していない画像(胸部や腹部のみ撮像された画像、頭部や膝下を撮像していない画像など)
    ・ 側臥位や伏臥位など、仰臥位以外で撮像した画像(膝を立てたり、身体の前で腕を交差させた場合も含みます。)
  • 下記のような画像が入力された場合、データによっては正しく解析できない可能性があります。 解析結果を目視し、問題が無いことを確認したうえでご使用ください。
    ・ 人工関節や骨折治療用のプレートなど、体内に人工物が存在する画像
    ・ 尿バッグなどが描出されている画像
    ・ 成人の正常骨格と著しく異なる形状の骨格を撮像した画像
    ・ 画像マスク処理、フィルタ処理、分解能補正処理、仮想Planar画像など加工された画像
  • VSBONEによる骨格の解剖構造認識は、撮像時の体位や入力される画像の質(S/N、コントラスト、均一性)など様々な理由により、正しい結果を得られない場合があります。
  • 骨格の解剖構造認識が正しく行われていない場合、誤ったBSIが算出される可能性があります。
  • 骨格の解剖構造認識の結果を修正・編集することはできません。