核医学の基礎知識 ラジオアイソトープの特徴

放射性同位元素:RI

放射性同位体

すべての物質は原子が集まってできています。原子の中心には正の電気を持った原子核があり、その周りで負の電気を持ったいくつかの電子がそれぞれ決まった軌道の上をまわっています。原子核は、正の電気を持ったいくつかの陽子と、電気的に中性であるいくつかの中性子からできていて、原子核の種類は陽子の個数と中性子の個数の組み合わせによって決まります。

アイソトープ(同位元素、同位体)とは、陽子の個数が同じで、中性子の個数が異なる原子同士のことを指します。これらの原子核は、質量は異なりますが同じ化学的性質を持ち、同じ元素に属しています。アイソトープの中でも、圧力、温度、化学的処理など外部から加えられる条件に関係なく、ひとりでに放射線を出して他の種類の原子核に変わるものを、ラジオアイソトープ(RI)と呼んでいます。放射能とは、原子核がアルファ線、ベータ線、ガンマ線などの放射線を出して、他の種類の原子核に変わる性質のことで、この現象を壊変あるいは崩壊といいます。

壊変が起こるため、RIの原子数は、時間の経過につれて減少し、原子数がはじめの半分になるまでの時間を半減期と呼びます。半減期はRI固有のもので、数十億年以上といった長いものから、百万分の1秒以下の短いものまでいろいろありますが、温度、圧力といった外界の影響は受けません。

自然界に存在するRIは、ウラン、トリウム、ラジウム、カリウムなど約70種あり、一方、原子炉やサイクロトロンを利用して人工的に作り出されたRIは2000種以上もあります。私たちの身近で使用されているRIの例としては、夜光塗料、蛍光灯のグロー放電管、煙感知器などがあげられます。

放射性被ばくについて

目に見えず、耳に聞こえず、味も匂いもなく、触れてもわからない放射線の存在を人類が知ったのは、ほんの100年ほど前のことであり、わからないことも多いのでどうしても不安に感じがちです。しかし、地球上の生物は皆、大昔から放射線のある環境で生活してきました。大地はいろいろなラジオアイソトープ(放射性同位元素:RI)を含んでいるので、常に放射線を出しています。太陽や宇宙のかなたで発生した宇宙線という放射線も、いつも地球に降り注いでいます。また、私たちの体もいろいろな天然のRIを含んでいて、これらから出る放射線を体の中からも浴びているのです。問題は、どのくらいの量をどれくらいの時間浴びるかで、熱湯ではやけどをしますが、温泉に入ってもやけどはしないのと同じことが放射線に関しても言うことができます。

もちろん被ばくは最少限に抑えるのにこしたことはありませんが、核医学検査における放射線の影響は、普通 の生活で人が自然界から受ける年間放射線量と同程度で、それによってただちにデメリットを受けるような量ではありません。

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