ブルークローバー・キャンペーン2014 パパの明日を、守りたい。「前立腺がん」の「早期発見・適切治療の大切さ」を伝えます。
ブルークローバー通信 vol.18-1 2014.12.16 ブルークローバー・キャンペーン運営委員会

前立腺がん 知ることの大切さ ブルークローバー・キャンペーン2014 前立腺がん啓発活動リポート1

ブルークローバー・キャンペーンは、前立腺がんの早期発見・適切治療を推進し、日々進化する治療の最新情報を伝える取り組みを続けています。

その活動の一環として、毎年秋には複数の医療機関と協力し、無料PSA検査の提供のほか、前立腺がんの基本的知識を広く発信する活動を展開。年を追うごとにその協力医療機関数を増やし、キャンペーンのメーンメッセージである「前立腺がんの早期発見・適切治療」の大切さを、全国に浸透させています。

9/15(月・祝)札幌医科大学 敬老の日企画 市民公開講座
昨年よりも規模を広げて 充実の講演内容に満足

当日は、札幌市内はもちろん小樽市や室蘭市、喜茂別町など遠方からの参加も。約250人の参加者を集め、昨年以上の規模で行われました。

舛森直哉先生(札幌医科大学泌尿器科教授)司会の市民公開講座では、岩澤晶彦先生(岩澤クリニック院長)の「前立腺肥大症と前立腺がんの違い」から始まり、鈴木伸和先生(ていね泌尿器科理事長)による「前立腺がんから命を守るための第一歩」、北村寛先生(札幌医科大学泌尿器科講師)の「ここまで来た低侵襲手術」、堀正和先生(札幌医科大学放射線治療科助教)の「切らずに治す放射線治療」、佐藤嘉一先生(三樹会病院副院長)の「よく効く薬物療法」、伊藤直樹先生(NTT東日本札幌病院泌尿器科部長)の「前立腺がんの骨転移治療」。総勢6人の専門医から、病態〜診断〜治療まで、前立腺がんのすべてをわかりやすく講演いただきました。一つの講演が終わるごとに、司会の舛森先生から総括のコメントもあり、参加者からは「具体的で参考になった」「理解しやすかった」といった意見が寄せられました。

昨年は定員を大幅に超える申し込みがあり、100人以上の参加希望者が選に漏れたことから、今年はより広い会場を用意。結果、申込者全員の参加がかない、みな一様に満足した表情で会場をあとにしました。

9/17(水)〜24(水)古作クリニック【協力施設】
3施設で啓発活動 その浸透を実感


期間中、古作クリニックでは本院/東分院/玉村分院の外来3会場にポスターを展示し、PSA検査の意義や、前立腺がんの診断と治療について啓発活動を行いました。またブルークローバー・キャンペーンのパンフレットを患者さんおよびそのご家族を中心に配布。主に前立腺がんの対象となる50歳以上の男性だけでなく、今年は特にそのご家族(妻/子/孫)にも前立腺がんについて知ってもらいたいとの思いから、積極的に声をかけての配布を心がけました。

問い合わせに対しては、泌尿器科専門医師が直接回答したほか、電話での治療についての質問にも適宜回答。特にPSA検査に関する質問は、以前のような漠然とした質問(例:PSA検査で他のがんもわかるのか?)から、年々質問内容が具体化してきているといえます(例:PSAは年1回しか調べなくて大丈夫なのか?)。自分のPSA値を把握している人も増え、啓発活動の中身が、一般に浸透してきていることを実感した今年のキャンペーンでした。

10/4(土)東京都済生会中央病院 オープンホスピタルディ PSAスクリーニングキャンペーン
参加者の反応も上々 初参加に手応え

今回が初参加となった東京都済生会中央病院。担当者は「キャンペーンを通して、前立腺がんの正しい知識と定期的な検診の大切さを理解してもらい、同時に当院を知ってもらうきっかけとなれば」と開催の背景を話します。イベント告知時から反響は上々。特に50歳以上男性が対象の無料PSA検査は、申し込み開始当初からかなりの問い合わせがあり、予想を上回る早さで予定人数が埋まったとのことです。当日も、午後1時の受け付け開始時にはすでに参加者の列ができており、イベントに対する関心の高さをうかがわせます。

市民公開講座の特別講演は117人が参加。長田浩彦先生(泌尿器科医長)による「前立腺がんってどんな病気?PSAって何ですか?」と題した話に続き、無料PSA検査、尿失禁のための骨盤底筋体操、さらに健康測定(体成分測定、骨の健康測定)を実施。前立腺がん以外の分野にも及んだ内容で、会は終始和やかな雰囲気で進みました。イベント終了後は「大変有意義な企画なので継続してほしい」(60歳男性)、「先生のお話は大変参考になる」(80代女性)など、好意的な声が多数。「初参加でしたが、参加者からの評判も大変良かった。これからも継続して行っていきたい」と担当者も手応えを感じていました。

10/5(日)慶應義塾大学病院 PSAスクリーニングキャンペーン 「前立腺がん」の「早期発見・適切治療の大切さ」を伝えます。
医師の思いを込めて 9割以上から好意的な声

当日は雨の降る天候にもかかわらず、正午の受け付けには、都内はもちろん近隣県からも参加者が訪れ列をなしました。市民公開講座に約110人、無料PSA検査に138人の参加者を集めたイベント。小坂威雄先生(慶應義塾大学医学部泌尿器科学助教)を司会に行われた市民公開講座では、大家基嗣先生(慶應義塾大学医学部泌尿器科学教室教授)による「前立腺がんってどんな病気? PSAって何ですか?」の講演があり、前立腺がんを早期発見したい、知識を啓蒙(けいもう)したいという思いのもと、最新の話題が展開されました。講演後は無料PSA検査のほか、参加者の疑問や相談に回答する時間も設定。無料PSA検査は事前申込制であったものの、大家先生の講演を聞き「検査を受けたい」という希望者もいたほどだとか。

参加者の9割以上から「わかりやすく参考になった」「今後もこうしたキャンペーンに参加したい」のアンケート回答を得たほか「こうした啓発的な公開講座を続けてもらいたい」「会社員なので、(今日のように)週末にこうした催しを開催していただけるとありがたい」といった声も。「広く一般に向けて、前立腺がんに関する情報を提供でき、地域医療への貢献もできたと感じる」と振り返る担当者。今後の継続開催に向けた、大きな第一歩となりました。

10/5(日)奈良前立腺がん市民公開講座 前立腺がんの治療 =薬物療法、放射線療法、手術療法=
市民の情報取得の手助けに PSA未受診者も一定の参加

「近年は病気の情報が氾濫(はんらん)しています。何もかもをうのみにするのではなく、正しい情報を取捨選択する手助けが、今の医療者には求められています。その一環として、みなさんに直接こうしてお話しができるイベントを定期的に開催することが重要なのです」。開催のねらいを、座長である藤本清秀先生(奈良県立医科大学泌尿器科学教室教授)はこう話します。

約150人が参加したイベントは、そのタイトル通り、三馬省二先生(奈良県総合医療センター腎・尿路疾患センター長)から「前立腺癌(がん)はどんな病気?」、平山暁秀先生(近畿大学医学部奈良病院泌尿器科准教授)から「薬物療法」、田中宣道先生(奈良県立医科大学泌尿器科学教室准教授)からは「放射線療法」、影林頼明先生(奈良県総合医療センター泌尿器科医長)からは「手術療法」と、がんの診断から最新の治療法までの話題が展開されました。

講演後は参加者の質問に答えるパネルディスカッションが行われ、講師には50を超える質問が寄せられるなど、参加者の積極的な姿勢が目立ちました。アンケートからは、講演に対して90%以上の参加者が満足したという結果が得られた一方、PSA検査未受診者も2割弱参加していることがわかるなど、前立腺がんの早期発見につながるイベントとなりました。