NTC46_テーマディスカッション_中田先生

話題提供②
多施設前向き観察研究 J-CONCIOUS study

座長

伊苅 裕二 先生
東海大学

演者

中田 智明 先生
函館五稜郭病院

コメンテーター

阿古 潤哉 先生
北里大学

田倉 智之 先生
東京大学

 

 画像診断の医療経済学的な評価についての日本でのエビデンスを構築することを目的に、多施設共同の前向き観察研究J-CONCIOUS studyをスタートさせている。診療報酬改定の内容を議論する中央社会保障審議会の場に、学会をはじめとする医療者の側から医学的な適正だけでなく、医療経済学的な観点から費用対コストの合理性を検証したデータを提供することが目的である。
 2019年から協力施設の募集をはじめ、現在26施設が参加している。試験の設計は非介入のレジストリ型の前向き観察研究である。登録施設から、3年間の安定虚血性心疾患(stable ischemic heart disease)、患者の予後と治療費用のデータを前向きに収集し、治療にかかわる包括的な検査・診断技術の医療経済学的な価値評価を目指すものである。
 参加施設には通常通りに診療を行ってもらい、提供いただいた臨床データの解析を行う計画である(図4)。対象患者は典型的な安定狭心症から安定冠動脈疾患を疑う患者までの幅広い患者像を想定している。PCIの有無を問わず、患者の治療と予後、QOLの変化も加えて各種治療の意義を検証する計画である。

 

Inclusion Criteria for patients with known or<br />
suspected stable CADの図
【図4】J-CONCIOUS研究の概要。画像診断の費用対効果を含むエビデンス構築のための観察研究の登録施設を募集している。

 

 研究概要は論文にまとめる1)とともに研究のホームページ2)にも掲載させていただいている。是非とも皆様の施設の協力を得て、日本独自のエビデンスを構築していきたい。

1) Nakata T, Takura T, Yokoi H, et al. Circ Rep. 2020; 2(12): 759-763.
2) J-CONCIOUS研究ホームページ(http://plaza.umin.ac.jp/j-concious/ラストアクセス2021年5月25日)