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メタストロン注〔塩化ストロンチウム(89Sr)〕による骨転移の疼痛緩和治療

1. ストロンチウム-89の化学・物理的特性及び集積・疼痛緩和機序

ストロンチウム-89は半減期50.5日で、β線(最大エネルギー1.49MeV)の組織中の飛程は平均2.4mm(最大8mm)です。

ストロンチウム-89は骨ミネラル構成成分のカルシウム(Ca)と同族元素であり、造骨細胞によるコラーゲン合成とミネラル化に依存して、骨転移部位(周辺)の造骨活性を有する部位に集積すると考えられています。

これにより、骨転移病巣はストロンチウム-89により局所に照射されるため、正常骨髄への被ばくは骨転移部位の約1/10と少なく、また、ストロンチウム-89の単回静脈内投与で全身の骨転移部位を照射することが可能ですので、多発性骨転移に有効です。

疼痛緩和機序については、腫瘍細胞、造骨細胞や破骨細胞に対するストロンチウム-89からのβ線による直接的な効果と、この照射により造骨細胞からの産生が亢進された骨生化学的修飾因子による間接的効果の、相互作用によるものと推察されています。

2. ストロンチウム-89の臨床的特徴

2-1. 疼痛緩和効果

本剤の効果の発現は通常、投与後1〜2週間後にみられます。奏効率は平均76%、非反応者は平均25%(14〜52%)、完全寛解率は平均32%(8〜77%)、鎮痛薬の減量が71〜81%でみられます。

2-2. 重要な副作用

5〜15%の患者において、投与後3日以内に(稀に3週間以内に)、一時的疼痛増強(pain flare)が発現する場合があります。通常は2〜5日で消失しますが、必要に応じ鎮痛薬の増量など、適切な処置をお願いします。

骨髄抑制は、血小板及び白血球の減少が主で(投与前に比し20〜30%の減少)、稀に、汎血球減少症、貧血、あるいはより重篤な血小板減少が発現する可能性があります。

したがって、本剤の投与前及び投与後に定期的に血液検査を行って骨髄抑制に関しモニターをお願いします。(モニタリングは本薬投与後、原則として隔週毎に定期的に行なってください。必要に応じより詳細な検査を推奨します。)
骨髄抑制などの副作用がみられた場合には、観察を十分に行い、必要に応じ適切な処置をお願いします。