日本メジフィジックス 医療関係者専用情報

肺【主な核医学検査】

肺血流シンチグラフィ

使用される放射性医薬品
99mTc-MAA 【商品名:ラングシンチ®Tc-99m注
検査の原理
肺毛細血管の内径よりも大きい粒子(MAA)を静注して、肺の毛細血管に一時的な塞栓を起こします。この粒子の肺内分布は局所の肺動脈血流に比例するので、粒子の分布を観察することで肺血流状態を把握できます。
通常の投与量では、毛細血管床の約0.1%程度を塞栓するのみで、さらには次第に分解され肺から消失していくので、塞栓による危険はないと考えられます。
検査の流れ、注意事項
特に前処置等はありませんが、右左シャントや肺高血圧の患者さんでは注意が必要です。原則として99mTc-MAAを仰臥位にて静注して、数分後に6〜8方向から平面像を撮像します。また、10分程度のSPECT収集をして断層画像を撮像することもあります。
解析方法、定量法
得られた画像は生理的な肺血流分布を示していることから、左右別、上下左右別、上中下左右別の取り込みを比較することで分肺機能(血流比)を評価できます。また、心臓や肺におけるシャントがある場合には、全身像も撮像することにより肺外シャント率を計算することができます。
臨床的意義
  • 肺塞栓症の診断、治療効果判定に有用です。
  • 肺高血圧症、閉塞性肺疾患、肺癌、大動脈炎症候群などの診断に有用です。
  • 右左シャントの診断に使用されます。

肺血流シンチグラム【肺梗塞例】