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クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®サイクロトロンRI製剤

[クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®更新日:2015/01/30
F081532集積機序は?
次のように考えられています。

[腫瘍]1)
腫瘍への集積機序についてはまだ十分に解明されていませんが、集積過程については次のように考えられています。
血中に投与されたクエン酸ガリウムは血清中のトランスフェリンと結合し、トランスフェリン-67Ga複合体となり、腫瘍細胞のトランスフェリンレセプターに作用し、細胞内に取り込まれる。
細胞内では、ライソゾームをはじめ細胞質に分布するが、この一部は67Ga-フェリチンとして、また大部分は、microvesicles(微小胞)や粗面小胞体に運ばれ、そこで腫瘍細胞の機能に必須な高分子蛋白と結合する。

[炎症]1)
炎症部位への集積機序についても十分に解明されていませんが、いくつかの機構が考えられています。
・血流増加による集積
細小動脈の炎症による拡大、毛細管の透過性亢進によりイオン形で細胞に入ると考えられる。
・白血球による取込み
ヒトの多型核白血球による67Gaの取込みがリンパ球よりも高く、多型核白血球の膜表面に結合していると 考えられる。
・ラクトフェリンとの結合
67Gaが好中球に多く含まれるラクトフェリンと結合し好中球が炎症部位に集積する。
・細菌による直接取込み
ブドウ球菌やサルモネラ菌等、いくつかの一般的な微生物によって67Gaが取り込まれる。

【参考文献】
1) クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP インタビューフォーム(改訂6版), 2013

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[クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®更新日:2015/01/30
F081532排泄部位・排泄率は?
腎から24時間以内に投与量の約12%が排泄されます。その後は肝臓が主な排泄経路となり腸管へ排泄され、投与後1週間以内に投与量の約1/3が排泄されます1,2)

【参考文献】
1) クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP インタビューフォーム(改訂6版), 2013
2) Johnston GS 他 : Atlas of gallium-67 scintigraphy, New York, Plenum, p.7, 1973

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[クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®更新日:2016/02/18
F081535生物学的半減期・有効半減期は?
生物学的半減期は約25日1,2)との報告があります。この値を以下の算出式3)に当てはめて計算した有効半減期は、約2. 88日です。

1/有効半減期=1/物理学的半減期+1/生物学的半減期
(物理学的半減期は3.26日で計算)

【参考文献】
1) Paul B Hoffer : Gallium-67 Imaging p.3-8, 1978
2) Evelyn E Watson 他 : J Nucl Med 14:840-842, 1973
3) 社団法人 日本アイソトープ協会 編集・発行 : アイソトープ手帳 11版 p.8, 2011

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[クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®更新日:2017/08/25
F031539前処置は必要ですか?NEW
核医学診断ガイドライン1)には、「撮像前日に下剤投与または浣腸にて腸管内のRIを排泄させます。」との記載があります。
使用する下剤の種類によって、投与すべき時間は異なります。下剤の添付文書をご確認のうえ、適切な時間に投与してください。

また、前処置として摂食制限は、一般的に行われていません2,3)
前処置に関するアンケート報告では、絶食を実施している施設は全体の10%のみでした3)。絶食によって排便を促すことは生理的に困難であることより、検査当日の絶食は不要との意見が多い3)とされています。

─使用上の注意(添付文書6. 適用上の注意より抜粋)4)
(2) 撮像前及び撮像時:67Gaは腸管内へ排泄されるため腹部の病巣への集積と鑑別が困難となる場合がある。そのため、腹部診断には前処置として撮像前に十分な浣腸を施行する。また、浣腸禁忌の場合には経日的に撮像し、集積の移動の有無から診断する。

【参考文献】
1) 日本核医学会:核医学イメージングガイドライン作成委員会:核医学診断ガイドライン 2008 p.96-97, 2008
2) 片渕 哲朗 他:核医学における臨床技術 p.105-107, 2005
3) 横野 重喜 他:核医学技術 19:372-385, 1999
4) クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP 添付文書(改訂9版), 2016

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[クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®更新日:2015/01/30
F151513正常集積部位は?
正常像では肝に生理的に比較的強い集積を示し、排泄経路である胆道・腸管も描出されます。また、骨、涙腺、鼻腔、唾液腺、肺門、乳腺、脾臓、外陰部にも生理的集積を示しますが個人差が大きいです1)

【参考文献】
1) 日本核医学会 核医学イメージングガイドライン作成委員会 : 核医学診断ガイドライン 2008 p.96-97, 2008

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[クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®更新日:2015/01/30
F021527顆粒球増殖刺激薬(rhG-CSF)による影響は?
rhG-CSFを投薬中の患者に対し、67Gaシンチグラフィを行ったところ、骨髄へ強い集積を認めたとの 報告があり、rhG-CSFによる骨髄過形成を反映した集積であると推定されています1-5)

【参考文献】
1) 近藤 博史 他 : 核医学症例検討会 14:131-132, 1992
2) Kondo H 他 : Clin Nucl Med 20:250-253, 1995
3) Ruiz-Hernandez G 他 : Nuklearmedizin 39:N78-N80, 2000
4) Maffioli LS 他 : Eur J Nucl Med 26:68-69, 1999
5) Takeuchi R 他 : J Nucl Med 39:241-243, 1998

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[クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®更新日:2015/01/30
F051501MRI造影剤による影響は?
MRI造影剤(Gd-DTPA)の前投与により、67Gaの骨への集積が増加したという例が報告されています1,2)が、影響は認められなかったとの報告3,4)もあり、一定の見解は得られていません。
なお、Gd-DTPA以外のMRI造影剤による影響について、検討された文献報告はありません。

[影響あり]
11歳の悪性リンパ腫例に対し、67Ga投与の4時間前にGd-DTPAを用いたMRI造影検査を行い、96時間後に撮像したところ骨シンチ様の画像となったとの報告1)があります。その機序として、生体内で遊離したGdがトランスフェリンと結合し、骨に取り込まれやすい遊離67Gaを増加させたためと推定されています1)。また、その後行われたコンピュータによるシミュレーション解析でも、体内でGd-DTPAの4%が遊離すると、トランスフェリンと結合しない遊離の67Ga濃度が100倍に増加したと報告されています2)

[影響なし]
Gd-DTPAを投与した同日に67Gaを投与し72時間後に撮像した5例について、Gd-DTPA非投与群112例と比較 したところ、骨集積度に有意な差は認められなかった3)との報告があります。また、マウスでの検討でも、67Ga投与4時間前にGd-DTPAを投与したところ、67Gaの体内分布に明らかな影響を認めなかった4)と報告され ています。

【参考文献】
1) Hattner RS 他 : J Nucl Med 31:1844-1846, 1990
2) Jackson GE 他 : J Nucl Med 37:379-386, 1996
3) 竹中 賢一 他 : 核医学技術 24:45-49, 2004
4) Baker RJ : Nucl Med Commun 23:139-145, 2002
影響を認めなかったとの報告もありますが、同日の検査は避けたほうがよいでしょう。

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[クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®更新日:2015/01/30
F051506メシル酸デフェロキサミンによる影響は?
鉄排泄キレート剤の一種であるメシル酸デフェロキサミンを投与中の患者に、67Gaを投与し48〜72時間後に撮像したところ、全身のカウントが低く、診断に必要な画像を得ることができなかった例が報告されています1,2)。その機序は、体内で67Gaとメシル酸デフェロキサミンがキレートを形成し、急速に尿中より排泄されたためと推定されています3)

したがって、メシル酸デフェロキサミン投与中に本剤を投与する場合、メシル酸デフェロキサミンの投与はあらかじめ中止しておくことをお勧めします3)

【参考文献】
1) Nagashima S 他 : Ann Nucl Med 2:35-39, 1988
2) Baker DL 他 : Am J Hematol 29:230-232, 1988
3) クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP 添付文書(改訂6版), 2013

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[クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®更新日:2016/06/21
F021528鉄剤による影響は?
67Gaは血中のトランスフェリンと結合して各臓器に集積しますが、トランスフェリンは67Gaよりも鉄と強く結合するため、鉄剤投与後のように血清鉄値が高い(UIBC(不飽和鉄結合能)が低い)状態では遊離の67Gaが増え、腎臓と骨への集積が増加し、肝臓への集積が低下します1,2)
鉄剤投与後以外にも、血清鉄値が上昇する輸血直後、化学療法後、放射線治療後などで同様の報告があります3-5)

【参考文献】
1) 杉田 礼児 他 : 臨床放射線44:1589-1591, 1999
2) 東 光太郎 他 : 核医学 26:865-877, 1989
3) 小林 英敏 他 : 核医学 29:391-398, 1992
4) 福光 延吉 他 : 臨床核医学 33:57-59, 2000
5) Koizumi K 他 : Ann Nucl Med 4:15-18, 1990

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[クエン酸ガリウム(67Ga)注NMP®更新日:2015/01/30
F061502投与から撮像までに透析をした場合、画像への影響は?
文献報告によると1)、血液透析患者に67Ga投与8〜12分後(6例)、及び、4時間後(2例)に血液透析 を行ったところ、それぞれ1.5〜8.0%、及び、2.2〜4.6%の67Gaが血液中から除去されました。この報告では、「血液濃縮のため過大評価になっている可能性がある」ものの、「透析が診断へ与える画像への影響はない」と結論付けています。

また、腹膜透析患者1例においても、67Ga投与6時間後より透析を開始し、投与12時間後までに投与量のうち0.57%、12時間後から24時間後までに0.66%が失われたと報告されています2)。腹膜透析患者においても67Ga検査は可能と結論づけられており、画像への影響は少ないと考えられます。

【参考文献】
1) Marlette JM 他 : Clin Nucl Med 5:401-403, 1980
2) Karimeddini MK 他 : J Nucl Med 22:479-480, 1981

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