事業活動におけるエネルギー使用量や廃棄物量などの環境負荷データを把握し、継続的な削減努力を行うことで地球環境の保全に積極的に取り組んでいます。

環境データ

環境データの開示

当社は、2004年度より生産部門における環境目標を立て達成に取り組んでいます。
2010年度からは、新たに全生産部門(千葉工場、兵庫工場、PETラボ)を対象とし、2015年度を目標年度としたエネルギー使用量、二酸化炭素排出量、廃棄物埋立量および特定フロンの全廃に関する環境目標を定め、削減・全廃の取り組みを行っています。なお、本環境目標は、株主である住友化学が提唱する「住友化学グループ全体の環境目標の共有化」を踏まえた目標になっています。

省エネ対策

改正省エネ法対応

2009年に施行された改正省エネ法に対応し、毎年、当社全体のエネルギー使用量を関東経済産業局長に提出し、特定事業者の指定通知を受領しています。エネルギー使用量(原油換算)は、2010年度11390kL、2011年度10301kL、2012年度10734kLであり、原単位対前年比は、2010年度107.1%、2011年度95.0%、2012年度103.6%でした。2012年度の原単位増加については、千葉工場の製造エリア増設に伴い空調稼働エリアが増加したことが原因と考えられます。

節電への取り組み

2011年の東日本大震災直後から、当社では、関東地区の各事業所において、蛍光灯の間引き、空調の抑制、エレベーターの一部停止など可能な限りの節電対策を実施しました。2011年および2012年の夏季、冬季の政府からの節電要請に対しては、政府方針により節電の対象となった地域の事業所において、ピーク時の電力の消費削減を行うため、製造装置の運転時間の夜間へのシフト、生産体制の土日祝日へのシフト、パソコンの節電設定の実施、クールビズの期間延長などの追加節電対策を推進しました。

環境対策

2事業所で埋立廃棄物ゼロを達成

千葉事業所および兵庫工場では埋立廃棄物削減に努めてきました。その結果、千葉事業所では2010年度から、兵庫工場では2011年度からそれぞれ排出廃棄物を全量リサイクルおよび焼却による処分とし、廃棄物埋立量がゼロとなりました。さらに、千葉事業所においては、従来のリサイクル、サーマルリサイクルに加えて、焼却残さもリサイクルする契約を専門業者と締結し、2012年度より排出廃棄物を完全にゼロとした、いわゆるゼロ・エミッションを達成することができました。

レスポンシブル・ケア

「環境安全規程」の制定

当社は、住友化学グループ会社の一員として当社の事業活動に対する社会からの理解と信頼を得るために、レスポンシブル・ケア(RC)の取り組みを行っています。住友化学において、グループ会社におけるRCに関する基準となる「住友化学グループレスポンシブル・ケア業務標準」を定めたことを受け、当社では「環境安全規程」を制定しました。以前より労働安全衛生法令などを遵守した社内規程を個別に整備してきましたが、これらを統括する概念としてRCを加え、規程としての運用を開始したものです。

  • レスポンシブル・ケア:化学製品の開発から、製造、物流、使用を経て廃棄に至る全ライフサイクルにわたって、「環境・安全」ならびに「品質保証」面の対策を実行し、改善を図っていく自主管理活動。

RC監査

千葉事業所および兵庫工場におけるRC活動全般に関して、3年ごとに実施される住友化学によるRC監査を受審しています。これによりRC活動が的確に行われ、PDCAサイクルが回っていることが客観的に評価されます。また、当社としても環境安全担当部署(総務部、総合保証部)によるRC監査を毎年実施しており、千葉事業所、兵庫工場および9箇所のPETラボにおけるRC活動、特に放射性同位元素(RI)に関わる領域にも注力した法令遵守状況の確認を行っています。